染めない生活

52歳で毛染めを止めました。

女探偵はどこへ行った


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若竹七海依頼人は死んだ」(文春文庫)を読みました。

女探偵、葉村晶が主人公の連作短編集です。

葉村晶自身はドライだけど調査には熱心な29歳。

登場人物の怖さや気持ち悪さがチラ見えする、ちょっとビターな味わいです。

 

なんでこんな設定にしたのかなと思うところもあります。

主人公、葉村晶のお姉さんが、ちょっとおかしな人だったらしく、妹を殺そうとしたあげくに自殺した、らしい。

個々の短編とは関係のない人物なのに、なんでこんな強烈なきょうだいを作ったのやら。

 

でも、短編ごとに趣があり、楽しめる本でした。

 

アメリカの女探偵

 

20代の頃、女探偵ものを結構読んでいたことがありました。

当時「3F」と呼ばれる、女性作家による、女性読者のための、女性探偵が主人公の小説が流行っていました(FはFemale=女性)。

中でもヒットしたのがサラ・パレツキーのヴィク・ウォーショースキーと、スーグラフトンのキンジー・ミルホーンでした。

 

 

ヴィクは麻のパンツスーツを着こなしてイタリア製のパンプスを履く、おしゃれで腕っぷしの強い女性、キンジーはあまり身なりを構わない元警官で、それぞれのライフスタイルの違いも読む楽しみの一つでした。

 

どこかの大学教授が二人の女探偵を比較したエッセイを雑誌で読んでのですが、それぞれの特徴を間違えていて、ちゃんと読まずに書いたのではないかとがっかりしたことを覚えています。

 

両シリーズをかなり読んだと思っていましたが、今調べてみるとそれぞれ7~8冊ずつしか読んでいなかったことが判明。

最後まで行く着く前に飽きてしまったようです。

 

イギリスの女探偵

 

イギリスにも女探偵がいて、P.D.ジェイムズコーデリア・グレイです。

有名なのが「女には向かない職業」ですが、あとは「皮膚の下の頭蓋骨」があるだけです。

年齢が22歳と、ヴィクやキンジーよりも若い(二人とも30代)ためか国が違うためか、かなり雰囲気は違っています。

ハードボイルドな感じは全くなく、内省的なイメージです。

 

日本の女探偵

 

日本の女探偵というと、桐野夏生の村野ミロ・シリーズが思い浮かびます。

デビュー作「顔に降りかかる雨」や「天使に見捨てられた夜」「ローズガーデン」など。

日本の社会に探偵、しかも女探偵って馴染まないのではという先入観を覆されるおもしろさでした。

 

こうした内外の女探偵たちは今はどこに行ったのでしょう。

女探偵など珍しくもなくなった、というわけでもなさそうですが。