染めない生活

52歳で毛染めを止めました。

75歳で起業、91歳の今も現役の笹餅屋さん


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高齢化社会の先端に立つような人の本を読みました。

 

「おかげさまで、注文の多い笹餅屋です」(桑田ミサオ 小学館)は、津軽に住むおばあさんが一人で笹餅を作って売っている話です。

驚くのは、桑田ミサオさんが起業したのは75歳、現在91歳ということです。

現在もたったひとりで年間5万個もの笹餅を作っているそうです。

 

始まりは無人直売所

 

保育園の用務員を60歳で定年したとき、農協の婦人部で無人直売所を作るので入ってくれと頼まれます。

お餅や赤飯なら作れる、ということで引き受けます。

販売に当たって必要だった調理師の免許も、保育園で調理場の手伝いもしていたので持っていたそうです。

 

直売所で売っていた笹餅屋お赤飯が評判になり、地元のスーパーマーケットから売りたいと声がかかります。

ところが、会社として登録して保健所の検査もしないと商品として店で取り扱うことはできないと言われて、起業することになったのです。

 

スーパーに納めるのは笹餅300個だけではなく、さかづき餅3つ入り10袋、焼き餅1つ入り20袋。

ほかには近所の人からの電話注文、お祭りや町のイベント、老人ホームからの注文もあり、日曜日も働いているそうです。

 

お餅を作らない日でも、山に笹を採りに行ったりお米の製粉や、こしあん作りだけする日もあるとか。

 

材料は砂糖以外は地元のものを使い、水は湧水、保存料や添加物はいっさい使わない。

もっとおいしいお餅を作りたい。もっと喜ばれるものを作りたい。

その一心で工夫に工夫を重ねて作りあげた笹餅は、2つで150円という値段。

 

ミサオさんは儲けようと思っているわけではないのですが、それでもお金が少しあれば何かできると言います。

 

起業して、それまで自宅で作っていた笹餅を作る加工所を建てることになったとき、直売所で15年稼いだ600万円の貯金があったからこそ、好きにできたのです。

 

お母さんの教え

 

笹餅の作り方の基本はお母さんに教わったそうです。

そのお母さんがよく言った言葉が、「十本の指は、黄金(こがね)の山だ」。

「この指さえ動かしていれば、お金に不自由することもない。だから、何でも作れるものは、覚えておきなさい」ということです。

 

その言葉通り、笹餅だけでなくお料理でも編み物でも何でも作れるミサオさん。

今のようにお金を出せば何でも買える時代ではなかったとはいえ、自分の手で作る技を持っているのは羨ましいと感じます。

 

素材にこだわり手間暇かけて丁寧に作ったものを、値段を抑えて売る。

しかも、作り方を聞かれるとちゃんと教えてあげる(本にも写真入りで作り方の説明があります)。

誰にでもできることではないでしょうが、こうした事柄に小さな商売を長く続ける秘訣があるのかもしれません。